ブルックナー音盤日記

録音データは https://www.abruckner.com/discography1/ にお世話になってます

交響曲第9番ニ短調 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

ブルックナー:交響曲第9番

1894 Original Version. Ed. Leopold Nowak [1951]

Carlo Maria Giulini, Wiener Philharmoniker. Jun-88

68:30 - 28:02 10:39 29:30

ユニバーサルミュージック CD UCCG-5096

 

ジュリーニブルックナーをはじめて聴いた。

本当はこのCDを買った時に聴いたはずだが、なんにも覚えてないからはじめてということにしておく。

 

ジュリーニの写真を見ると、分厚い文化資産を継承しなおかつ豊かな人生経験をあわせ持つ人物に違いない、などという想像がいつのまにか働いてしまう。

ハンサムというにとどまらない意味で容姿に恵まれているのだ。

 

この曲だからもちろん寂寥感はある。

でもジュリーニの演奏はなぜかその裏にあたたかいものが流れているように感じる。

のほほんと生ぬるいということではなくて、懐深い人格に裏打ちされた諦念というか。

 

旋律をていねいに歌わせていることは要因のひとつかもしれない。

でも、ジュリーニの視覚イメージが無意識裡に仕事をしている可能性も否定できない。

 

わたしがブルックナーに求めるものとはちょっと違う気がするが、よくわからないのでいずれ他の盤も聴いてみたい。

 

1楽章には「茫洋」と呼びたくなるゆるやかな箇所がある一方で、2楽章にはびっくりするほど急テンポの箇所がある。